「夕紀が息を引き取る」
電話の内容は夕紀の様態が急変したというしらせだった。
野球部員全員が病院にかけつけた。
しかし夕紀にはもう意識がなかった。
「何もかもいやになったみなみは逃げた」
みなみと次郎だけが残った。
夕紀が息を引き取ったのは翌朝の6時だった。
決勝戦前に病院の前で集合した。
「すべては無駄だった」「私は本当は野球が嫌いなんだ、皆をだましてたんだ」
それに対しキャプテンの二階が言った「みんな知ってたんだ」
実は、お見舞いの際に夕紀からみな、みなみの本心を聞いて知っていたのだ。
みなみが駆け出した。そのあとを一年生マネージャーの文代が追いかけた
「決勝戦が始まった」
野球部員は決勝戦のために試合会場へ向かった。
決勝戦は白熱した展開になった。中盤5回まで0対0で試合は均衡していた。
6回7回と程高は連続して点数を取られ、0対4となり なお二死満塁のピンチを迎えていた
そこへキャプテンの二階が、タイムをかけ
「みなみと文代が試合会場に到着したことを告げた」
7回裏 次郎のスリーランで1点差に追いついた
そのまま最終回
九回裏程高の攻撃
簡単にツーアウトを取られた。
四番、星出は、つなぐことを考え セーフティーバント そのことが相手のミスを誘い2塁まで進んだ。
次のバッターは今日調子のいい 次郎、相手チームは、次郎との勝負を避け、フォアボールで歩かせる。
次のバッターは6番のショート祐之助、ここで監督の加地が動いた。「ピンチランナー 朽木文明」
一塁の次郎と交代させた。 朽木が塁に出ると、いつも通り「イチニーサン」の唱和がスタンドから起こった。
相手チームに予想通りプレッシャーがかかった。
一球目 祐之助は大振り
それを見た次郎が「ああダメだあれじゃー」 どこかで聞いたことのある言葉だった。
その瞬間 鋭い金属音とともに右方向へライナーが 右中間を破っていった。
一塁ランナーの朽木は3塁コーチが手をまわしているのを確認して3塁を回り一気にホームへ倒れこむようにホームイン
甲子園への出場を決めた。
一年生マネージャーの文乃が みなみに抱き着いて言った「みなみさんやっぱり逃げなくてよかったですね。」 「みなみさん。逃げてはダメです。逃げてはダメです。」
みなみは激しく泣き出した 文乃と一緒に泣きじゃくった。
「甲子園で」
甲子園で開会式直前 テレビ局が入場直前の選手にインタビューしていた。
程高キャプテン二階は 「甲子園ではどんな野球がしたいですか?」との問いに
「あなたはどんな野球をしてもらいたいですか?」
「僕たちは顧客からスタートしたいのです。顧客が求めているものから野球をスタートしたいのです。」
そういってみなみの方をみてにやりと笑った。
【おまけ】
任天堂の業績が思わしくないらしい。ほんの数年前まであれほど調子のよかった会社が、時代の変化についていくことができなかった。
ゲーム業界の中心がゲーム専用機から、携帯やスマートフォン、PCへと移り、ソーシャルゲームの時代へとなったのだ。
驚くほどの時代の変化、今、中心となっている会社もこのスピードの中ではどうなるか分からないという
象徴的な話だ。
マイクロソフトが全盛を誇った時代も終わり、今やグーグルの黄金時代、しかしそのグーグルの牙城すら崩してしまう新しい勢力が出てくるのも時間の問題なのだろう。
マイクロソフトが携帯電話の業界にウインドウズOSを使って新規に参入したが、どのくらい戦えるだろうか?
確かに、エクセルに慣れている自分たちの世代としては、エクセルがクラウドで使えることは本当に便利だと思うが、
それだけでどのくらい戦えるか。
アップルは携帯音楽プレーヤーのアイポッドを武器として戦ってくると思うが、これだけいろんなことが簡単にスマートフォンでできるようになると アイポッドの地位すら数年で意味がなくなるかもしれない。
事実、クラウドからのダウンロードで、音楽も映像も定額で聞き放題というサービスも始まりつつある。
どう展開するのか楽しみだ これだけ状況の変化が速いとスポーツ観戦のようだ。
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