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2011年2月23日水曜日

コトラーのマーケティング14章 価格設定戦略と価格プログラムの策定


「さおだけ屋はなぜつぶれないか」という本が数年前に発売されてベストセラーになったが、最近の牛丼チェーンの値引き競争を見ると

「牛丼屋はなぜつぶれないか」と思ってしまう。

今でこそ安い値段に慣れてしまい。平気で200円台で昼飯をすませたりしているが、はたしてあのような価格競争は

お互いに意味のあることなのだろうか?と疑問に思っていしまう。


最適な価格はどのくらいで、企業はどのような判断で価格を設定すればいいのか?


 価格設定の目標の選択という項目に絞って分析してみたい。

1)生き残り

   市場が厳しい競争にさらされている場合「生き残り」こそが目的となる
   先ほどの牛丼チェーンをはじめとする外食産業、居酒屋等々また
   旅行業界や、航空業界基本的に商品に大きな差別化をはかることができない産業の場合は
   価格が「生き残り」ぎりぎりまでの競争を強いられる!!



2)最大経常利益

  需要とコスト(生産能力)との関係から経常利益を最大化するバランスのいい価格を選択する。
  問題点として、現時点での利益を最大化するあまり、長期的にマイナス要素がでてくる可能性
  否定できない。

  長期的な利益を考えた場合、現時点では利益にならない実験的な商品等々にも力を注ぐ
  必要がある。

  あまりいい例とはいえないが、耐震偽装問題で糾弾されたヒューザーなどはいい例だろう!!



3)最大市場シェア
  
  従来の日本企業(特にメーカー)にとって一番基本となる考え方であろう。まずシェアをもっとも拡大できる水準(時には赤字も辞さない)価格を設定し、最適な生産システムと市場を確保し長期的な安定収入をねらう考え方である。

  携帯電話会社の競争をみるとまさに市場シェアの奪い合いのために料金プランを設定していることがわかる。

4)最大上澄み吸収
 
 ソニーなどのオーディオ家電メーカーが市場に新商品を発表する場合の価格設定の仕方で、まず高価格に設定し、

需要の拡大と普及に応じて価格を少しずつ下げていく作戦である。

最近の大型薄型テレビなどはまさにその例で42型の薄型テレビは発売当初確か100万円近い価格だったと思う。

その価格でも特別その商品に価値を感じる人、経済的に余裕のある層は購入する。そこから少しずつ

普及して、現在では10万円を切るところまで落ちてきている。節操がないといえばそれまでだが、これも家電メーカーの戦略としては常識なのだろう。



5)製品品質のリーダーシップ

ギリギリ手が届く高価格に価格を設定する。そのことによって、そのジャンルの商品の中での高級品というイメージを作り上げる。

たとえば、車でいえばBMW スターバックスのコーヒー? 飛行機のファーストクラス、等々



6)その他の目的

非営利企業や公共機関は別の価格設定の目的がある。


「目的の方向性は様々であるが、価格を戦略的ツールとして使う企業は、単純にコストや市場に合わせて価格を決める企業より多くの利益を得る。」と結論付けている。

【私見】

人間はどうして「お得感」に弱いのか?

最近ではネットショッピングが隆盛で、ポイントがたまるとか、今日中に購入するとポイントが3倍だとか

この店で買うとポイントがつくとかつかないとか、

いくら以上購入すると送料が無料になるとか。

はたまたグルーポンに代表されるようにみんなで(共同購入)購入すると割引されるとか、

本来必要かどうかでなく、企業のあの手この手の「お得感感じさせ作戦」の前に本来必要でない商品まで購入してしまっている。

うちの妻もご多分にもれず毎日パソコンの前でポイントと格闘しています。

今後はこのポイントについてもマーケティングで分析する必要があるだろうと思う。

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