【問題】
ロバートハーフインターナショナル社は、カルフォルニア州メンローパークに本社を置き、世界中に230の事務所を構える会計と財務における最大の人材(派遣及び正社員)提供会社である。
同社の1994年から1998年までの財務データーは、以下のとおりである。
1994年 1995年 1996年 1997年 1998年
売上高当期利益率 5.9 6.4 6.8 7.2 7.3
内部留保率 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0
総資産回転率 2.0 2.1 2.2 2.3 2.5
財務レバレッジ 1.7 1.7 1.8 1.8 1.7
売上高成長率 45.8 40.8 43.0 45.0 37.6
1)ロバートハーフ社の隔年の持続可能な成長率を計算しなさい。
2)ロバートハーフ社の持続可能な成長率と実際の成長率とを比較すると、同社はこの期間中どのような成長の管理の問題に直面してきたか?
3)同社はこれらの問題にそのような対処してきたか?
4)ロバートハーフ社は配当していない。あなたが株主だったならば、同社に配当金の支払を要求するか?
【自分の解答】
1)
1994年 1995年 1996年 1997年 1998年
持続可能な成長率 20.1% 22.8% 26.9% 29.8% 31.0%
2)持続可能な成長率と比べ実際の成長率は大幅に上回っている。慢性的な資金不足に陥っていることが予想される。
3)内部留保は継続して、100%を維持すること、総資産の回転率を毎年改善することなどの対処をしてきたが抜本的な解決に至っていない。
4)配当は要求しない、なぜならこの会社は資金不足という問題以外は継続的に一定の利益率を維持し、安定的に成長できる潜在力を持っているからである。
今後も配当をするより、内部留保100%を維持すべきであると考えられる。
【本の解答】
1)
1994年 1995年 1996年 1997年 1998年
持続可能な成長率 20.1% 22.8% 26.9% 29.8% 31.0%
2)ロバートハーフ社の実際の成長率は、持続可能な成長率をはるかに超過している。同社は持続できないほどの高成長率で拡大を続けている。
3)同社は売上高当期利益率と総資産の回転率の向上により問題に対処してきた。
4)同社は急速に成長しており、その成長を支えるための資金が必要である。この成長は、価値を創造していない可能性もあるが、売上高当期純利益率の高さならびに、負債が穏当なレベルであることから、同社の場合にはおそらくそんなことはないであろう。
【次回の問題】
次回から5章に突入
投資家にとってもっとも大切なものは、保有している株式数、株価、持ち株比率のうちどれであろうか?
【おまけ】
県立横須賀高校のラグビー部が、関東大会予選準決勝で、前回の全国ラグビー大会優勝の桐蔭学園と対戦した。
結果は17対31での敗退であった。しかし、確実に相手とある程度互角に対峙することができたことは何よりの収穫である。
県立横須賀のここ1,2年の急成長ぶりは、最近珍しいいい意味での想定外である。
さらなる想定外が楽しみだ。
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