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2011年10月26日水曜日

戦士国家の戦略 ローマの対カルタゴ戦争 はじめに

はじめに 

① マキャベリの評価


ニコロ・マキャベリは、数々の著作の中で近代国家を定義した理論家であったが、その彼が理想の政治体として選んだのが共和政ローマであった。



理由

1)ローマ市民軍の軍規の厳格さおよび窮乏に耐え抜くために彼らが示した並外れた献身性

2)貴族階級が軍事的栄光に対して持っていた並々ならぬ強い衝動と渇望

3)帝国的な征服を通じてのみ満たされたローマ人の領土に対する獲得欲

地理的にも周辺に位置していたにもかかわらず、群雄割拠の世界で巨大な帝国を築き上げた共和制ローマの実力に対する彼の評価は極めて正しいものであった。


②恵まれない環境で建国したローマ




ローマは小さな都市国家として建国された。その初期、周辺の部族が次々と進攻を繰り返しローマの独立を脅かした。

ローマの防衛は完全に市民軍に依存していた。

1)市内には7つの丘があるが最低限の城壁の建設に適した地形であるということぐらいであった。

2)重要な資源にも恵まれていなかった

3)海に面していないため港を持たず一人前の都市国家として発展することができなかった。

※初期のローマが生き残ることができたのはむしろ貧しさがその原因である。
外部の民族が侵入するほど、魅力的な場所でなかったのだ。






③大帝国を築き上げる胎動期を考察

この恵まれない地域が、最終的にすべての地中海の周辺部と北ヨーロッパの奥地にいたる広大な領土を支配する帝国へと変貌を遂げた

このようなローマの発展の胎動期間とでもいえる時期が、

本章が考察する時期である。

この時期、元老院およびローマ市民の驚くべき努力によってローマは大いに発展を遂げた。

そして、第二次ポエニ戦争における勝利の後。

ローマの拡大に対して対等に近い立場から挑戦する国は再び現れることはなかった。



国にしても企業にしても、初期の段階で恵まれていない事が、将来の発展のきっかけを生む場合が多い。


特殊な好条件が発展の原因の場合はその条件が失われれば、発展することができなくなってしまう。


恵まれていないからこそ、工夫、努力、協力をし、謙虚になれるのだろう。


今の日本はどうか?
戦後、資源のない国、戦争に負けてすべてを失ったことが、国を挙げての努力、協力、工夫につながり、


復興そして発展を成し遂げた。


それが再び苦境、それも閉塞感という厄介な苦境に立たされている。


今回の苦境の特徴的なのは、世界で同時に起こっているということだと思う

この中から新たな息吹が生まれるのか?






【おまけ】

ブルーマンショーとうパフォーマンスが流行っているらしい。



全身青に塗った男たちが、様々なパフォーマンスをするNYから上陸したショーの様だ。

4年間興業を続けていて、その業界では大ヒットしている。

その宣伝の方法が面白い、空席があるとピザの宅配の人を無料でショーに招待し、

そのピザの宅配の人のシャツにブルーマンショーの広告を載せてもらう。

お客さんは配達に来た人のシャツを見て話しかける

実際にショーを見たことのある配達員は口コミでそのショーの説明をするというもので

かなりの効果を上げているようだ

TBSラジオで水道橋博士が言っていた。

効果的なマーケティングの話しは面白い。
一方で、どう考えても自己満足だろうというマーケティングもある。

1 件のコメント:

  1. 「ブルーマンショー」顔を青く塗らなかったらこれだけ世の中に認知されていたか?
    と思うと非常に計算された演出なんですね!

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