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2011年2月28日月曜日

土地の評価1 土地の評価はどのようになされているか?

普通の人が土地を購入する、または売却する場合土地の値段をどのようにかんがえればいいのか?

最初にかんがえられるのは、物件の周辺の不動産屋さんにいって、実際に「ここの土地の値段はいくらか」と聴くことである。


周辺に適当な土地の取引事例があればその価格を参考に、自分が評価したいと思っている土地と

取引事例との価格を比較してある程度の検討はつけられる。

 しかし、取引事例というのはなかなか適当なものはないのが普通で、さらに取引ごとに買手、売り手の事情が違い客観的とはいいにくい


そこで公示価格というのがもうけられている。まず最初の時点では公示価格を参考にするのがいいだろう。

http://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?MOD=0&TYP=0

コトラーのマーケティング17章 統合型マーケットコミュニケーションの設計とマネージメント

日々、多くの商品情報い接しているのが現代の消費者であるが、企業としてはいかに効果的に製品を売り込み、

いかに上手にブランドを形成していくのかというのは業績を左右する大変なもんだいである。

今回は顧客に対しどのように情報を提供していくのかという問題である。

マーケティングコミュニケーションとは企業が自社の販売する製品やブランドについて消費者に情報を発信し、想起させようとする手段である。

広告が主な手段だが、現在では広告以外の要素を巧みに組み合わせプロモーションをしている

  1)広告
  2)販売促進
  3)イベントと経験
  4)パブリックリレーションズおよびバブリシティ
  5)ダイレクトマーケティング
  6)人的販売

その中でも
  
最近では口コミ(ネット直接を問わず)が注目されている。

本の中から

『クチコミ』に関する3つの洞察を紹介する。

レネイダイ「五つの『クチコミ』神話」

     1)突飛な製品だけが『クチコミ』に値する⇔実際は意外に普通の商品の場合が多い

     2)『クチコミ』は自然に生まれるものだ⇔実際は巧妙なマーケティング戦術が裏にある

      「食べるラー油」がはやったが、誰かが巧妙に仕掛けた可能性があるのか?
       

     3)一番の得意客が『クチコミ』の発生源⇔実際は反体制の方から発信される

     4)『クチコミ』から利益を上げるにはすばやい行動が必要
             ⇔二番手以降の企業にも十分にチャンスがある

     5)『クチコミ』゙を発生させるにはメディアと広告が必要
             ⇔マスコミの利用の時期を誤ると効果がないタイミングが大事


マイケルカファーキー「口コミマーケティングのコツ」

    1)製品の製作と提供のプロセスに顧客を巻き込む
    2)顧客に推薦の言葉をもらう
        アンケートを実施し効果的なフレーズに関し使用の許可をもらう
     「これはすぐにでも実施できそう」

    3)顧客に実話を伝える

    4)得意客を教育


    5)苦情処理を迅速に
       悪い『クチコミ』が広がる前に対処


マイケルグラッドウェル「少数者の法則粘着性」

    A)次の3種類の人々に情報を伝えると多数の人に伝わる可能性がある

        『クチコミ』を広める3つのタイプ
        1)【メイブン】大きなテーマから小さなテーマまでよく知っている人
        2)【コネクター】大勢の人を知っていてコミュニケーションをとる人
        3)【セールスマン】人を説得する才能のある人
   
    B)粘着性
       人に行動させようとする動機付けを与えられるかどうか

    C)アイデアを広めようと考えている人が集団を組織できるかどうか

   
『感想』

最近の状況を見ると、マーケットコミュニケーションの中心は相当はスピードで、一般的なマスメディアや広告から

ネットを中心とした広告へさらにフェイスブックなどのネット上の『クチコミ』情報へと移ってきている。のはあきらかで、

マーケットコミュニケーションにおけるソーシャルネットワークの影響が今後中心的なテーマになってくると思われる。

2011年2月26日土曜日

コトラーのマーケティング第16章 小売業、卸売業、ロジスティクスのマネージメント

子供のころ買い物といえば、横須賀中央に行き、三笠通に入り

「はまゆう」で、ホットケーキを食べ、三笠通りを抜けると道を渡って、さいか屋に入り4階のおもちゃ売り場で

超合金のおもちゃを買ってもらい、買い物につき合わされるのを我慢すると屋上のゲームコーナーで

極めてローテクなゲームを楽しみそこから西友を通り 田原屋に行くというのが我が家のお決まりのコースであった。

あれから30年以上たちすっかりひとの流れも変わり、インターネットの登場で買い物のスタイルのずいぶんと変化した。

さいか屋の大通館が閉鎖されたのは象徴的なできごとである。



小売、卸売り企業にどのような変化が生じ今後どういったトレンドにあるのか本から拾ってみた


1)新たな小売業態や、組み合わせの登場

    ガソリンスタンドにコンビニエンスストア
    本屋と喫茶店
    CDショップと喫茶店
    銀行と喫茶店
    和菓子屋とコーヒーショップ
    駅の事務所にコンビニ
    駅のホームに理容店
    ショッピングセンターにマッサージ
    スーパー銭湯に理容店 等々


2)タイプ間の競争の激化

ディスカウントストア、ネットショップ、百貨店等々の店舗で扱ってる商品に差がなくなってきたため
激しい競争が起こっている

優位にたっているのは

    ホームセンター、100円ショップ、会員制大型ディスカウントショップ、インターネットである。


3)店舗型小売業と無店舗型小売業の競争

 無店舗型小売店のネットショップやオンラインショップが既存の店舗型小売店の市場に脅威を与えシェアをうばいつつある。

結果的に、店舗型小売店もネットやカタログショッピングなど販売方法を併用し始めてる。7


4)巨大小売業者の成長
優れた情報システム、物流システム、購買力を使うことにより中小の小売店に対して圧倒的な差をつけつつある。

トイザラスやアスクル、イケヤ、山田電気、ユニクロなど


5)中間市場小売業者の衰退
高級店を扱う専門業者、もしくは割引販売で勝負する小売業者の両極に消費者があつまる傾向がさらに加速されつつあり、

その中間にある百貨店などは危機的状況にある。


6)増加するテクノロジー投資
市場予測に対するコンピューターの利用
在庫管理に対するコンピューターの利用
供給業者へのオンライン発注
店舗間のネットワーク
無人レジなど。

回転ずしのスシローなどは独自に開発した予測システムで廃棄率を4%まで落としている。



7)大手小売業のグローバル化

ユニクロや楽天など日本市場でなく海外での展開することで今後の成長を考えている。

グローバル化により、地域の情報に関する時間差がほとんどなくなってきている。
ということはより大規模になることでコスト的に有利に立てるなら
当然海外展開を図るしかない。

日本で勝てても、海外の企業に負ければ市場を失うな可能性がある。
日本市場の特殊性に守られていない限り当然の展開なのだろう。

【おまけ】



最近コンビになどでもプライベートブランドというのをよく目にするようになってきた。

他社の製品を販売するより、自社のブランドで販売するほうが、価格も安くできるだけでなく利益率の上でも有利だというのだ。

既存のメーカーの商品とプライベートブランドが質的に遜色ないということを市場の消費者が理解した場合
製品によっては既存メーカーが苦戦することは間違いない。

小売店が主導的な立場になる可能性があるのか?

興味深いところである

2011年2月24日木曜日

コトラーのマーケティング15章 バリュー・ネットワークおよびチャネルの設計と管理

もう20年近く前になるが、学生時代に1年ほど旅行の添乗員のアルバイトをしていたことがある。
新聞等で募集している格安のバス旅行で、たいていはバスを利用して日帰りから3泊4日程度の旅行の添乗をする。近畿日本ツーリストとか全日空のおしゃれ旅というブランドのツアーに派遣会社から派遣されるのだ。

日本中たいていのところに行かせてもらったが、添乗員に対する対応は各地方でずいぶんと違った。

京都などの人気のある観光地はたいてい添乗員の扱いは雑で、案内される部屋なども小さな暗い従業員が寝泊りするような部屋であった。

一方北陸では添乗員に対してお客さん以上に大切にしてくれる。添乗員がお客を連れてきてくれることをよく理解しているようであった。


商品を販売する場合お客様に直接サービスすることも大事なのだが、お客様を連れてきてくれる仲介業者、流通業者もとても大切なのだ。

今回は、チャネル(流通)とバリューネットワーク(企業を中心としたその産業に関わる人すべてのネットワーク)の話である。


流通は一昔前は生産者→問屋→仲買人→小売店→消費者というように長い流通過程を経て消費者に商品が届けられたのだが、IT技術の発達により状況は完全に様変わりしている。


2000年を向かえネットバブルがはじけ、ITはそれほどの影響を与えなかったとの印象もあるのだが、現実はITによる流通、バリューネットワークは日々進化し

消費社会のあり方そのものを変化させつつある。

自分の場合アマゾンドットコムをよく利用するが、その配送の早さにはおどろかされる。

また中古品も扱ったいたり、各商品に関する感想などもでていて、通常の店舗に比較して直接手に触れないというだけで

その他ではすべてにおいて優れているとしかいいようがない。(ほとんど自動販売機に近い)

益々店舗に行って買い物をしなくなる可能性がある。

【バリューネットワーク】 

最近の企業は生産者と消費者というような単純な関係だけではない大きなコンセプトとつながりをもったネットワークが形成されつつある。

製品を製造する人、それを販売する人、それを消費する人、消費した感想をネットで紹介する人、

製品を通じて価値観を共有する人、感想を見て製品を改良する人、その製品の新しい使い方を紹介する人などなど。

生産者から消費者にいたるまでが一つの大きなネットワークとして実感し管理改善していく必要がある。


「私見」

最近ネットスーパーというのがものすごい勢いでシェアを拡大している。

はたしてこの流れはどのような社会的な変化を及ぼすのか?

興味深く見つめていきたい。













2011年2月23日水曜日

コトラーのマーケティング14章 価格設定戦略と価格プログラムの策定


「さおだけ屋はなぜつぶれないか」という本が数年前に発売されてベストセラーになったが、最近の牛丼チェーンの値引き競争を見ると

「牛丼屋はなぜつぶれないか」と思ってしまう。

今でこそ安い値段に慣れてしまい。平気で200円台で昼飯をすませたりしているが、はたしてあのような価格競争は

お互いに意味のあることなのだろうか?と疑問に思っていしまう。


最適な価格はどのくらいで、企業はどのような判断で価格を設定すればいいのか?


 価格設定の目標の選択という項目に絞って分析してみたい。

1)生き残り

   市場が厳しい競争にさらされている場合「生き残り」こそが目的となる
   先ほどの牛丼チェーンをはじめとする外食産業、居酒屋等々また
   旅行業界や、航空業界基本的に商品に大きな差別化をはかることができない産業の場合は
   価格が「生き残り」ぎりぎりまでの競争を強いられる!!



2)最大経常利益

  需要とコスト(生産能力)との関係から経常利益を最大化するバランスのいい価格を選択する。
  問題点として、現時点での利益を最大化するあまり、長期的にマイナス要素がでてくる可能性
  否定できない。

  長期的な利益を考えた場合、現時点では利益にならない実験的な商品等々にも力を注ぐ
  必要がある。

  あまりいい例とはいえないが、耐震偽装問題で糾弾されたヒューザーなどはいい例だろう!!



3)最大市場シェア
  
  従来の日本企業(特にメーカー)にとって一番基本となる考え方であろう。まずシェアをもっとも拡大できる水準(時には赤字も辞さない)価格を設定し、最適な生産システムと市場を確保し長期的な安定収入をねらう考え方である。

  携帯電話会社の競争をみるとまさに市場シェアの奪い合いのために料金プランを設定していることがわかる。

4)最大上澄み吸収
 
 ソニーなどのオーディオ家電メーカーが市場に新商品を発表する場合の価格設定の仕方で、まず高価格に設定し、

需要の拡大と普及に応じて価格を少しずつ下げていく作戦である。

最近の大型薄型テレビなどはまさにその例で42型の薄型テレビは発売当初確か100万円近い価格だったと思う。

その価格でも特別その商品に価値を感じる人、経済的に余裕のある層は購入する。そこから少しずつ

普及して、現在では10万円を切るところまで落ちてきている。節操がないといえばそれまでだが、これも家電メーカーの戦略としては常識なのだろう。



5)製品品質のリーダーシップ

ギリギリ手が届く高価格に価格を設定する。そのことによって、そのジャンルの商品の中での高級品というイメージを作り上げる。

たとえば、車でいえばBMW スターバックスのコーヒー? 飛行機のファーストクラス、等々



6)その他の目的

非営利企業や公共機関は別の価格設定の目的がある。


「目的の方向性は様々であるが、価格を戦略的ツールとして使う企業は、単純にコストや市場に合わせて価格を決める企業より多くの利益を得る。」と結論付けている。

【私見】

人間はどうして「お得感」に弱いのか?

最近ではネットショッピングが隆盛で、ポイントがたまるとか、今日中に購入するとポイントが3倍だとか

この店で買うとポイントがつくとかつかないとか、

いくら以上購入すると送料が無料になるとか。

はたまたグルーポンに代表されるようにみんなで(共同購入)購入すると割引されるとか、

本来必要かどうかでなく、企業のあの手この手の「お得感感じさせ作戦」の前に本来必要でない商品まで購入してしまっている。

うちの妻もご多分にもれず毎日パソコンの前でポイントと格闘しています。

今後はこのポイントについてもマーケティングで分析する必要があるだろうと思う。

2011年2月22日火曜日

コトラーのマーケティング第13章 サービスの設計とマネージメント


もう数年前になるが、神奈川県秦野市で建売住宅の分譲をしてきた。「秦野においしいラーメン屋がある」

という情報をパートのNさんから聞き仕事の途中に探していってみた。通常のラーメン屋と違って住宅地の一角に

掘っ立て小屋のようなラーメン屋(下手すると通り過ぎてしまう) 午後も3時過ぎ午前中の閉店間際だったので「まだ大丈夫ですか」と聴くと

こわもてのお兄さんが「どうぞ」と丁寧に対応してくれた。

今ではすっかり有名になった「なんつっ亭」というマー油ととんこつで有名なラーメン屋であった。


数年たちすっかり店主もラーメン業界では有名になり、お店もロードサイドの一等地にうつったということで

再び家族で食べに行ってみた。

有名になったからさぞかしいい気になっているのかと思いきや、仕事が忙しく店長が不在にもかかわらず、

すこしもサービスはおとろえず数あるラーメン屋の中でも味、品質はもちろんのこと気持ちのいい最高のサービスと挨拶で迎えてくれた。

日ごろからモチベーションを維持することの難しさを痛感している自分にとって、尊敬に値するお店である。


さて今回はそのサービスの話なのだが、その中でもサービスの品質をいかに管理しいかに維持していけばいいのかという大問題に本はどう答えているか?


 サービスに関しての学術研究のパイオニアであるパラスラマンはサービス品質向上に必要な10ケ条を次のようにまとめている。

  1)情報収集
     顧客の期待に関して声を聴く、具体的にはアンケートなどの手法があるが、
     継続的に続ける必要がある

  2)信頼性

  3)基本サービス(やるべきことをまちがいなくやる)
      プロミスを実行する
      常識をわきまえる
      顧客の話を聴く
      顧客に情報を提供し続ける
      顧客に勝ちあるものを届けることを決意している

  4)サービスの設計(サービスの詳細を管理  マニュアル化?)

  5)リカバリー
     サービスの問題に対処するため積極的に苦情を受け付ける

  6)顧客の意表をつく(期待以上のものを提供)
    
     並外れたすばやさ、並外れた優雅さ、並外れた礼儀等々
      

  7)公正さ
     
     顧客によってサービスの内容を変えない、
     そのことを顧客にも従業員にもはっきり示す
 

  8)チームワーク
    従業員のモチベーションを高め、能力を向上するためには共通の目標に向かう

    チームワークが不可欠

  9)従業員調査
    サービスの問題点に関し、継続的に従業員に調査を行う


  10)社内リーダーシップ
      
   並外れたサービス体制の設計
   情報と技術の効果的利用
   等々はリーダーシップにより強化され発展される

【感想】

右肩上がりでのぼっていくとき、個人も集団もやる気があり生き生きとしている。連戦連勝でチームワークも最高

問題はそのやる気を維持すること。粘り強く単調でつまらない仕事でも手を抜かずにやっていかない限り

継続的にサービス水準の維持は難しい。

ではいかにやる気を維持すべきかという問題に関して日ごろ考えるのは。

プライドという言葉が大きい(ブランドともいえる)

結局やる気を維持するためには、むしろサービス水準を業界トップレベルに引き上げ、そのことについて関係者全員がプライドを持つことが(それによってひとつのブランドになること)

やる気を維持する最も簡単な方法ではないか?

最近では、ユニクロ、やギャップ、星野リゾートなどでは、そこで働くこと自体が従業員にとっての喜びでありかつ、プライドであり  外部から羨望の目でみられる。
そうなるとやる気は自然に高いレベルを維持できる。

モチベーションの維持については今後も考えていきたい。

2011年2月21日月曜日

コトラーのマーケティング12章 製品戦略の立案


今朝、通勤途中車の中でラジオで聞いたのだが今PSPのモンスターハンター通称「モンハン」というソフト

が爆発的に売れているらしい。ゲームというのは子供のものというのはもはや完全に過去のもので、そのラジオの情報によると新橋のサラリーマンの約半数がやっていて、

上司とのコミュニケーションにも役立っているらしい。ゲームの中でプレーヤーはモンスターを捕獲しそのモンスターから武器をゲットして、新たなモンスターと対決するという内容で、

特徴的なのは4人が同時にプレーでき、協力にながらモンスターの捕獲にいけるというのだ、そのため、上級者と初心者が同時にプレーすることができ、
iu
初心者も上級者と同じような達成感を感じることができるという。

「初心者も上級者も同時にプレーできて、4人同時にプレーできるってゴルフと同じだな」

ゲームの面白さもさることながら新しい価値を提供したことがヒットにつながったのだろう。

 世の中に様々な製品があるが、市場へのアプローチの仕方からどのように分類できるのか?


1)中核ベネフィット
 
昔から衣食住に関連する商品は強いといわれるが、まさに顧客が実質的に欲求しているものに直接こたえるような製品は

継続的かつ安定的な需要をねらえる。逆に提供者が理想に走るがあまりこの中核ベネフィットから離れることは危険なことである。よくある勘違いもここから生まれてくる。

たとえばラーメン屋などは顧客が本当に求めているのはおいしいラーメンである。

とこらがラーメンの味や品質に力を入れず、店内の雰囲気や顧客への意味のない過剰サービスばかりに気をとられているとたちまち客は離れていく。


2)基本製品

ホテルでいうところのベッド、バスルーム、タオル、机、鏡台、クロゼットなどで、中核ベネフィットである寝て休み泊まるというベネフィットを提供するために基本的に最低限必要なものである。

基本的に最低限必要なものという考え方はとても重要で、それぞれの業界で絶対に欠かせないものは何かということは常に気に留めておく必要がある。

店の個性とはいえ、ラーメンにチャーシューがもしのってなかったらとてもさびしい気がする。

3)期待製品
購買者がその製品を買い求めるときに一般的に期待するもの

 この期待にこたえられないとマイナス評価になる。





4)膨張製品
顧客の期待を上回る製品

膨張製品は、価格上乗せになる原因にもなる。またこれだけスピートの早い社会では、すぐに膨張でなく、一般的に期待される商品になる。

少したとえが古いがトイレのウォシュレットなどはどうだろうか?

数年前はお店などでウォシュレットがついているととても嬉しい気持ちになったが、いまではむしろついてないとちょっといやな気がする。

日本ではウォシュレットは膨張製品から期待製品になっている。



5)潜在製品
将来行われる可能性のある製品
実験的な試みで、あるが企業は常にチャレンジしている状態がこ好ましい!!
「考察」

うちでやってるアパートについて考えてみると

中核ベネフィットは「住む」ということ

基本製品はキッチン、トイレ、バスルーム、寝室 、テレビアンテナ、電話回線、照明、エアコン用コンセント

期待製品はキッチンの混合水栓、湯沸かし器の追い炊き、キッチンまわりのコンセント等になるか?

膨張製品は、テレビ付インターフォン、キッチンのカウンター、一般住宅並みの建具、おしゃれなフローリングなどか?

潜在製品としては、インターネットの無料化などが考えられる。

この分析は比較的使いやすいのでもう少し整理して考えてみたい。

2011年2月19日土曜日

東芝対三洋電機 日本選手権準決勝

日本選手権準決勝 東芝対三洋電機の因縁の対決!!


前半 東芝の猛攻に三洋電機は21対3で前半終了かと思われた、このまま前半を終わればほぼ東芝の勝利が予想された。

勝負の分かれ目は三洋電機ゴール前でのペナルティゴールの選択ではなかったか前半残り5分点差も離れているし、トライをねらいたいところであったが

試合巧者の三洋電機はここでペナルティゴールを狙い21対6とする。

ここから前半ラストプレーハーフウェイから攻めた三洋電機は終了のホーンがなった後連続攻撃をしかけ敵陣ゴール前でペナルティ

このペナルティで反則連続の東芝はシンビンをとられるしかもゲームメーカーのスタンドオフ。

後半開始14人で東芝はよく守ったが結局トライをとられここで点差はゴールの成功も合わせて

21対16となる。 

スタンドが戻った直後それまで東芝スタンドのキックオフにう苦しんでいた三洋だったがNO,8の独走からのトライでついに同点

その後東芝はゴール前まで攻め込むがここから東芝と三洋電機との間にフィットネスの差が生まれてくる

ゴール前だというのに勢いのない東芝は不用意なパスからカウンターアタックをくらい、ついに三洋電機がリード

その差7点

東芝は反撃を試みるが勢いの衰えない三洋は連続攻撃からとどめのトライ

終わってみれば 21対33で三洋電機の勝利だった。


冷静なペナルティゴールの判断、そして後半でのフィットネスの差、勝負強さなどが結果的に勝利を分けた。

コトラーのマーケティング11章 競争への対処

仕事の上で、競争は不可欠な要素だ。競争が厳しいので大変な面もあるが自分の場合やる気を維持する上で、競争ほど効果的な方法はないと思う。

携帯電話の業界などを見ると動きの早い業界の競争のすさまじさがわかる。スマートフォンの登場がその競争に拍車をかけているようだ。

この時期になると学生3年間無料などのキャンペーンで、顧客の囲い込みに余念がない。

さて競争を効果的に行うにはどうすればいいか。


第一のポイントとして、競争他社を設定する必要がある。

次に、自社がマーケットにおいてリーダー的存在(攻撃される側)なのか、チャレンジャー(攻撃する側)なのかによっても戦略は変わってくる

今回は攻撃するチャレンジャーの側からどのような種類の攻撃があるのかを本の中から紹介してみたい

1)正面攻撃
相手の製品、広告、価格、流通について正面から張り合う。
製品の品質が同等で、価格が安いことが市場の消費者に理解されれば勝機が見えてくる。


2)側面攻撃
地理的に相手の弱い地域に大規模に攻撃をしかける

相手がねらっていない商品セグメントに大規模に攻撃をしかける
  最近でいえばゲーム業界で任天堂がDSで脳トレを発売し大人の需要を獲得した戦略などはこれにあたるだろう

3)包囲攻撃

いくつもの前線で大規模な攻撃をしかける。

サンマイクロシステムズはマイクロソフトに対抗するために、企業、ソフトウェア開発者にに対してあらゆる消費者向け装置に自社のJAVAの使用を許可した。これにより消費者向け電化製品がデジタル化されるにつれサンマイクロシステムズの影響力を伸ばした。



4)迂回攻撃

より容易な市場を攻撃し、自社資源の基盤を広げる。

a)関連性のない商品に多角化する

サントリーはセサミンという健康商品を発売している。花の栽培にも自社の技術を取り入れ進出している。

b)地理的に新しい市場に進出する
メキシコではマルチャンのカップヌードルが主流らしい カップヌードルそのものを「マルチャン」とよんでいるほど

スズキ自動車はかなり早い段階からインドでの生産を始めている。

c)一挙に新技術を取り入れ既存商品に取って代わる

  アスクルが文具業界に与えた衝撃が思い当たる。


5)ゲリラ攻撃
小規模で断続的な攻撃をしかけることで相手の士気を喪失させ、最終的に永続的な足場を確保する。

軍事の定説によると、小規模な攻撃を継続的に行うほうが、2~3回の大規模な攻撃をするよりおおきな累積効果、敵側組織の破壊や壊滅をもたらすという。

ビジネスではないが、現在の政治に対しての地方の首長らの動きはゲリラ的攻撃といえる。大阪の橋本知事や名古屋の河村市長らが断続的に動きを起こしメディアに露出することは、長期的には中央政界に対し大きな影響を及ぼすにちがいない。


いづれにしても競争そのものは悪というより世の中を活性化する上で必要なことであると思う。

2011年2月18日金曜日

コトラーのマーケティング10章 ブランドポジショニングの設定

家電量販店のY電気にいってみて少々がっかりしたことは、安売りで有名なイメージのY電気の売り場の横でルイビトンのバックが売られていたことである。

少しでも売上を伸ばすために企業はあれやこれやの努力をするが、節操なく何でもやっているとトータルとしてブランドの価値を落とし、企業のイメージを混乱させるきっかけにもなりかねない。


どのようにブランドをポジショニングし維持発展させていけばいいのか?


この本では的確なポジショニングを相違点連想と類似点連想という言葉で分析している


相違点連想とは明らかに他と違うポイントがあるとイメージさせること

類似点連想とは他社と同レベルであるとイメージさせること


たとえば、ラーメン屋が2件並んでいて、類似点連想としてどちらも同じくらいおいしいラーメンを出しているとすると

相違点連想として一方はチャーシューが異常においしいと思われている場合。

勝敗は明らかである。


本によれば1980年代にBMWがアメリカ市場へ打って出たとき

アメリカの市場では高級車は性能があまりよくなく

性能のよい車は高級感にかけるという状態であった。


そこへBMWは高級車でかつ性能がいいというポジショニングを鮮明に打ち出した。

結果

従来の高級車に対しては、性能面でのアドバンテージを持ち

高性能の車に対しては高級感というアドバンテージを持つことができ

2重の有利な立場をポジショニングにより獲得することができた。

作家の落合信彦氏も同じようなことを行っていた「基本的なことに関して同レベルを維持するそして

そこに他社のまねできないポイントを付加することにより競争優位を獲得する」

大学時代に落合氏の自伝を読み関心したが、企業の基本的な戦略の一つとして重要な考え方だと思う。

時々基本的なことができていないのに、プラスアルファの派手な部分だけを強調し結果あまり上手くいかないケースをよく見るがまさにその通りである。

ラグビーでいえば基礎体力や基本的技術の習得なしにかっこのいいサインプレーばかり練習しているチームに似ている。

【おまけ】
紀元前264年 第一次ポエニ戦役でローマがカルタゴと戦い勝利する。

カルタゴは開戦前海軍力においてローマを圧倒していた。

そこでローマは一隻のカルタゴ船を拿捕し、徹底的に構造を調べ上げカルタゴ軍とまったく同じ船を作り上げた。

さらにその船にプラスしてローマ軍はその船の舳先にカラスという一種の桟橋を設置した。

同じ船にプラスしてローマ軍にとって有利な白兵戦に持ち込むための新兵器カラスを装備したローマ軍はカルタゴを圧倒、第一次ポエニ戦役に勝利した。

ポジショニング戦略のいいお手本である。

2011年2月17日木曜日

コトラーのマーケティング9章 ブランドエクイティの創出

東京都知事選挙に和民の渡辺美樹氏が立候補。経営に興味のある人間としては是非当選してもらって、

行政に対して経営のノウハウがどのように生かされていくかを見てみたいものだ。

立候補の記者会見の中で「東京をブランド化」するという話が出ていた。ブランディングも近年の経営の中では大切な分野である。

さてブランドとは何で、それをいかにマネージメントしていったらいいのか?

【ブランドエクィティとは】
ブランドエクイティとは、適切な消費者に対し適切な心理的なイメージをつくりだすことで、製品やサービスに与えられた付加価値である。

企業にとって心理的価値と財産的価値を持つ重要な無形資産である。

【ブランドエクイティを確立するためには】
 
 
 『ブランド要素の選択』
      ブランドを確立するためには 
      その会社の特徴、ねらっているターゲット、消費者に植え付けたいイメージ
      から適切なブランド要素を選択する必要がある。
   
    ブランド要素とはたとえばナイキであれば 
       1)特徴的なマーク・ロゴ
       2)Just do it というフレーズ 
       3)キリシャの女神からとったという ナイキ という名前そのもの
        
 『ホリスティックマーケティング活動の設計』
       
      ブランドを確立するために必要な顧客とのコンタクト、そしてマーケティング活動を実施する。

 『二次的連想の活用』
      
      他のイメージを借りること。
     
      企業名や商品名をつける場合すでにあるイメージを利用する。

     たとえば

     中古車買取専門のガリバー

     安売りのドンキホーテ

     中小の商店街が○○銀座と名乗ったり。

     F1がK1になりM1になったり

     と少ない費用でブランドを確立するには有効な戦略である。


【おまけ】

最近のブランドでもっとも協力な企業の一つはやはり検索エンジンのGoogleだろう。

何しろ、近頃ではインターネットを使って検索するということを「ぐぐる」というらしい。ブランドも動詞にまでなったらたいしたものだ。

そのパロディを考えてみた

「ふぇーすぶっくる」   インターネットのサイトで呼びかけ政権をひっくり返すこと、転じてインターネットを活用して権力を握ることを指す

「のきあまいくろそふとる」  出遅れてしまったかつての有力者どうしがあせって手を握り協力しあうこと

「とよたる」 下手に一番になってしまったことでまわりからあらぬ中傷でいじめられるがやがては濡れ衣がはれること

2011年2月16日水曜日

コトラーのマーケティング8章 市場セグメントとターゲットの明確化

大規模に展開し、マスマーケットを狙い規模の経済によりプライスリーダーとなるのでなければ、どの企業もターゲットを絞り込む必要がある。


ではターゲットはどのように絞り込めばいいのか。

細分化のレベル

  セグメント      一定の類似したニーズの集団
  ニッチ        より限定された集団 
  カスタマリゼーション ひとりひとりの顧客のニーズに答える    

消費者市場の細分化の種類

  地理的細分化
  ライフステージ
  性別
  所得
  世代
  社会階層
  価値観
  
ターゲットの絞込みの方法は多々あるが、自社の製品市場の特殊性を考え最適なターゲットに絞り込む必要がある。

【考察】

 うちの会社の場合は価値観という基準により 注文住宅では満足できない顧客にターゲットを絞り込み

それぞれの顧客の注文にフレキシブルに対応するという形をとっている。

まずそのことにより、価格競争にまきこまれないという有利さがある。

また最初から住宅メーカーでは満足できない層を対象にしているので住宅メーカーも競争相手としては設定していない。

2011年2月15日火曜日

コトラーのマーケティング7章 ビジネス市場の分析

前回は消費者市場の分析であったが、今回はビジネス市場の分析。

ビジネス市場にのみターゲットを絞っても十分に大きな市場がある。

又、一般の消費者市場と違うメリットデメリットがある。さてその違いは?


まずビジネス市場の場合少数の顧客を相手にすること。それと一件あたりの取引金額が大きいこと。

また、意思決定についても一般の顧客とは違い組織の仕組みに従って決済される。

一度に大量の取引が発生するので、効率は高いが、一方取引先の業績に大きな影響を受けるというリスクもある。

取引開始まで複数回の営業訪問が必要である。

いつも事務所にいて思うのだが、飛び込みで営業に来る会社のほとんどが、短期間で成果を挙げようとするあまり。アポイントを取っては商品の説明をするだけで1回か多くても3回程度であきらめてしまう。

個人的には会社に営業する場合はその商品にもよるが長期的な関係を大切にしたほうがトータルとして効率のよい営業になるように思う。

最近多いのは電話回線を光に切り替えるとかなんとかという会社で、よくわからない横文字の会社が電話でアポイントを取って営業に来るが

本音としては、一回限りの付き合いの会社とはあまり取引したくない。というのは何かあったときの対応の早さに価値を置くからである。

本業以外のことでトラブルが起こり仕事を中断されることほど無駄なことはないと考える。皆さんはいかがでしょうか?

2011年2月14日月曜日

コトラーのマーケティング6章 消費者市場の分析

マーケティングの目的は顧客のニーズと欲求の充足という点において競合他社に勝るということ。

消費者行動を研究することでマーケティング活動の新たな手がかりが得られる。


消費者の行動に影響を与えるものはなにか
 
 文化的要因、社会的要因、 個人的要因などが考えられる。

【個人的要因であるパーソナリティが購買に与える影響】

誰にでもパーソナリティーがあり、購買行動に影響を与える。

パーソナリティは自信家、優越的、自主的、従順、社交的、防御的、順応性などがある。

消費者は自分と合致するパーソナリテイーをもつブランドを選ぶ傾向にある
スタンフォード大学のジェニファーアーカーは、ブランドパーソナリティーの研究を行い5つの特性に分類した。

 1.誠実(現実的、正直、健康的、陽気)
 2.興奮(大胆、精力的、想像力、最先端)
 3.能力(信頼、知的、優秀)
 4.洗練(上流階級に特有、魅力的)
 5.無骨(アウトドア志向、タフ)

アメリカの企業に当てはめた場合

リーバイス→無骨  MTV→興奮  CNN→能力 キャンベル→誠実(キャンベルって何?)

などそれぞれのブランド企業にはパソナリティーがあり自分の特性にあった企業の商品もしくはブランドを選択する傾向にある。

2011年2月12日土曜日

コトラーのマーケティング5章 顧客価値 顧客満足 顧客ロイヤリティ

【顧客生涯価値の最大化】

マーケティングとは収益性の高い顧客を引き付け維持する技術だと。

収益性の高い顧客とは企業にとっていろんな意味でいいお客であるといえる。

 「注文住宅の業界では、うちの会社で建てたお客が満足しそこに友達を招いてまたその友達が顧客となってくれるような顧客」

「うちで建築を依頼した設計士が継続して仕事を依頼してくれる場合」などはいい顧客だということがいえる。

さらに露骨ではあるが、企業にとっての顧客の価値を数字で測定する試みも本の中で取り上げられている。

それが顧客生涯価値という考え方(現在取引のある顧客が金銭で測定するといくらになるか)

たとえば GMの見積もりでは生涯顧客には平均27万5000ドルの価値があると見ている

タコベルでは、常連客には1万1千ドルの価値がある。



年間売上が500ドルの客で、取引期間が平均20年で、企業の売上高収益率が0.1の場合

500×20×0.1=1000ドル でこの企業にとっての顧客の価値は現在1000ドルということになる。

この考え方で正確に顧客の価値を判定できれば、


広告費または顧客へのサービス費用などを予算として計上する場合

新規の顧客の獲得に要する費用、現在の顧客を維持するための費用を最適に割り振ることができる。


新規の顧客を獲得することばかりに熱心で、常連客の維持に心を注がないと結果的に売上を落とす可能性があるとういこと。

2011年2月10日木曜日

コトラーのマーケティング1 マーケティングリサーチ

第一回目はとっつきやすくマーケットリサーチを扱った章の内容を紹介します。


マーケットリサーチの手法及び手順

第一段階 問題、意思決定の選択肢、調査目的の明確化

第二段階 調査計画の策定

第三段階 情報の収集

第四段階 情報の分析

第五段階 調査結果の報告

第六段階 意思決定

「まあ当たり前といえば当たり前だがなかなか、意思決定をする際そういった手順を正確に実行しているかといえばそうともいえない」



「マーケティングリサーチというと、大企業だけのものだと考えていたが、これからは中小零細企業もマーケットリサーチの独自の手法を開発したい。」

費用をかけずにリサーチする方法として次の3つを挙げていた

1.大学の学生や教授と契約して、プロジェクトの立案実行をしてもらう

2.インターネットを利用する

3.競合他社をチェックする

「うちの会社の場合は住宅系のブログを定期的にチェックするだけでもしてみようかと思っている。

それからアパートのテナントに対して、更新時にアンケートを実施するか検討中です。」

【マーケットリサーチの失敗例】

1970年代、ゼネラルフーズにいたある優秀な幹部が退社し、ハリウッドに同社で培ったマーケットリサーチの手法を持ち込んだ。
大手映画会社はこの人物に新作映画のリサーチを依頼した。

依頼した結果は、ベトナム戦争後でその後遺症に苦しむアメリカ国民にとって、映画のタイトルに「戦争(war)」が入っていること、またウォーターゲート事件以降制度的なものを信用できなくなっている国民にとってSFより信憑性やリアリズムのある映画のほうがうけるとの理由で、失敗するとの調査結果を出した。

その映画こそ「スターウォーズ」だった。

表面上のリサーチが危険で中身や内容にまで深い洞察が必要だという例

2011年2月9日水曜日

コトラーのマーケティングマネジメント

競争の戦略を読破したので、調子にのって、
同じく東洋経済に紹介されていたコトラーのマーケティングマネジメントをアマゾンで注文した。

届いた実物をみて少し後悔している!

写真ではわからなかったが850ページにもおよぶ辞書のような本。

気長に読み進めます!

2011年2月8日火曜日

競争の戦略 まとめ



競争の戦略を読み終えて、最後にこの本の要約となる一文を紹介する
写真の図はこの本の最も基本的な概念図である。


「競争の根は業界の経済構造の中にあるわけで、個々の競争しあう企業の行動が必ずしも激化の原因ではない。


競争状態を決めるのは基本的に5つの要因である。
(5つとは上記の概念図より 1新規参入  2内部競争者  3買手の脅威  4売り手の脅威         5代替品)

これら5つの要因が結集して、業界の究極的な収益率   すなわち長期的な投資収益率を決めるのである。


ある企業の競争戦略の目的は業界の競争要因から身を守り、自社に有利なようにその要因を動かせる位置を業界内に見つけることにある。


戦略をつくる決め手は現象面の底を深く掘って、各要因の源泉を分析することである。


競争圧力の源泉がわかると、自社の長所短所が明かになり、業界内での位置もはっきりしてくるだけでなく、戦略を変えたら一番成果の予想される分野も明確になり


業界の傾向が自社に有利になるか脅威になるかいずれにしても、最も大切な分野はどこか明瞭になってくる。」


※企業の行動の方向性がこの本の分析により明快に説明できる。

基本的に兵法でいうところの戦わずして勝つということがいえるのでは。

いかに激しい競争をまぬがれるかが重要なポイントであると思われる。

Y銀行S氏来社

2/7月曜日 午後2時 予定通りY銀行のS氏が後輩を引き連れ来社された。

とても頭の回転がよく、的確な質問をされなるほど将来有望なのだという感想をもった。

「売上金額は?」

「従業員数は?」

「賃料収入は?

「将来の方向性は?」

この位の質問を5分程度でうちの会社の大まかな流れは丸裸同然であった。

又、将来的な資金需要に関しても大まかに予想できたのだろうと思う。

しかし最近の若い人は優秀だ!自分もうかうかしていられない!!

2011年2月7日月曜日

横須賀稲門会 新年会

土曜日、2/5日セントラルホテルで横須賀稲門会の新年会が行われたので、久々に参加してきました。


今回の特徴は若手?が増えたことでしょうか。なんと平成卒だけで47人中8人も参加していました。


はたしてこれが若手?が増えたことなのかとは思いますが(何しろ平成ももう23年にもなっている)

しかし少し雰囲気もかわってきたようです。

先輩ももちろんのこと、今回新たに参加した後輩もそれぞれが個性的で早稲田らしさを感じることができました。


学生で唯一参加したK君はなんと法学部を飛び級で3年で卒業し、新年度からは某K大学の法学大学院に入学するそうです。
性格もなかなか人なつこく将来が楽しみな人材でした。

 平成8年理工学部卒のK君は25歳で一念発起しクロスカントリー自転車競技を志し、オリンピックを目指していたらしくなかなかの好青年で、現在は建設会社で忙しく働いているという話でした。

その他にも第一文学部卒業後家業の建設業を継いだU君などもおり将来皆有望です。


 たまに行ってみると刺激が多く自分もおちおちしていられないと謙虚な気持ちになりました。

2011年2月5日土曜日

競争の戦略2-9-4

多数乱戦業界での戦略策定の手順(これまでのまとめ)


手順1 業界の構造はどうか。競争業者はそれぞれどういう位置にいるのか。

手順2 多数乱戦の原因は何か。

手順3 多数乱戦を変えられるか。その方法は?

手順4 多数乱戦を変えて、利益が得られるか? その場合自社はどういう位置にいなければならないか

手順5 多数乱戦がさけられない場合どう対処するのが最善か?

「住宅産業に関して上記の内容を分析してみる。」


【手順1業界の構造分析】


まず、住宅の場合 賃貸住宅と持ち家に分かれる

持ち家はマンションと一戸建てに別れる

一戸建ては建売住宅と注文住宅に分かれる

注文住宅を分析すると現在土地を持っていて建替えをする顧客と新規に土地を取得したうえで建物を注文住宅で建てる顧客に分かれる


注文住宅の市場に参加しているのは中小工務店、中堅パワービルダー、大手住宅メーカーに分かれる

【手順2 多数乱戦の原因は何か】

1)注文住宅の場合、顧客のニーズが多様で、規模の経済の効果が生まれにくい。

2)こだわりの強い顧客ほど大手住宅メーカーのような一般的な住宅より、建築家の設計で小規模の工務店による住宅を好む傾向にあり

3)全国展開や大規模な広告が思ったほど効果がでない

4)現場の種類、土地の状況が多様で仕事の内容を標準化することが難しい。


【手順3 多数乱戦を変えられるか】

多数乱戦を変えるためにフランチャイズのような方法があるが、注文住宅の場合十分に効果を発揮できない

フランチャイズによるプラス面に比べ、その会社それぞれの能力技術に影響が割合として大きいからである。

うちの会社でやっているSE工法のように構造のシステムのみに絞り込んだ緩い結びつきのほうが効果的である

それでも個々の会社の能力が大きく業績を左右することは変えられない

【手順4 変えられるなら利益をだせるか】

根本的に多数乱戦を変えるのは不可能である。

【手順5 ではどう対処するか】

①顧客の種類の絞込み

大手住宅メーカーでは満足できない顧客に絞込み。こだわりの住宅を提供する。

②SE工法に参加しているメリットを十分に活用する。

法律改正などの情報面

ホームページ、広告等の効果

施工のシステムの改善  など

③設計士、材料メーカー、家具職人等の意識の高い人とのネットワークを強化し顧客のこだわりに徹底的に効率的にこたえられる体制をとる

④外注を十分活用し、仕事の内容、量に臨機応変に対応できる状態を作る。

⑤将来的には、年間10棟程度施工するチームを複数かかえ本社機能としてバックアップ体制をとる

十分に実力をつけたチームから順次独立させていく。

独立後も情報交換等協力関係を築く


 以上 思いついたことを住宅業界に関し分析してみました。

2011年2月4日金曜日

競争の戦略2-9-3

前回の話では、多数乱戦業界をいかに整理統合していくかというものであった。


今回はそれでも整理統合ができない多数乱戦業界の中でいかに有利な状況を作り出すかとうための戦略である


【1.強力な本社体のもとで分権体制をとる】

本社体制のもとでそのメリットは生かしつつできるだけ分権化し個別の状況に的確に対応する
設備を標準化することで効率を上げる

これは工務店業界でも可能なのでは、本来工務店や建築デザインに携わる人は経営や管理にあまり興味がなく不向きな人が多い。そこで管理部門を共通化しそのもとでそれぞれが半独立した形でそれぞれのブランドを運営するという体制はできるのではないか?



【2.付加価値を高める】

客の喜ぶサービスを付加する

コンセントの内側のコンセントボックスを製造している未来工業という会社はまさにこのパターンで社内全体に「常に考える」とういコンセプトのもとコンセントボックス中心に電気工事に必要な部材に関徹底して工夫と改良を加えて安定した業績を上げている。



【3.製品種類や製品デグメントを専門化】

集中戦略の一種で、製品を絞り込むことにより、仕入れの交渉に強い力を発揮することができ、また顧客からの信頼も得られる。


【4.顧客のタイプで専門化】

これも集中戦略の一種で、うちの会社でもある程度この形をとっている。
基本的に安い住宅、建売住宅、住宅メーカーが提供しているような企画型住宅や安心感を求めているお客を捨て

そこで満足できない顧客にこだわりの住宅と供給し、家作りの満足感を感じてもらえるような方向に進んでいる。


【5.注文のタイプで専門化】

これも集中戦略の一種で、大量生産できる標準品でははく、オーダーメードの商品に集中することで特定の顧客からの支持を得るほうほう。

ゴルフクラブのメーカーなどにこの戦略で生き残っているところもあるのでは?

【6.特定地域に集中】

地場での地域密着で勝負する方法で、従来の工務店はこのタイプがほとんど!!

中小不動産が生き残れるのも特定地域に集中する戦略によるところが大きい

【7.飾りを捨てて裸で勝負】

商品の機能にのみ徹し、そこに必要でないものは一切切り捨て、価格で勝負する。

低価格で結婚式や葬儀を請け負う業種はこのパターンか?

【8.川上に向かって垂直統合】

川上というから、仕入れ先までを自分のものとすることにより効率をあげるということか?

以上の8項目が多数乱戦業界で有利な位置をとり継続的に安定した利益を上げるための戦略である。


自社の得意な分野にひとのまねのできないレベルまで集中することが基本なのだろう。

2011年2月3日木曜日

競争の戦略2-9-2

多数乱戦業界をどうやったら制圧することができるか

多数乱戦の構造を生み出している原因を取り除く

1)規模の経済性が作用する条件を作り出す

技術革新などで大量に生産する方が有利な状況に変化させる


2)多様な市場ニーズに標準品で対応

  商品を標準化してコストを切り下げ買い得だと思わせる
  ユニクロやニトリがなどがその例に入るのかな?

  注文住宅の場合は土地の状況が違うので標準品を作るのが難しい。また無印良品などが住宅の標準化に挑戦しているが、なかなかコスト面で圧倒的な魅力を出すのは衣料品や家具に比べ難しい。


3)多数乱戦の主原因を無力化

これはマクドナルドなどのファーストフードのフランチャイズが典型的な例である。

それまでは独立の店舗でハンバーガーショップは運営していたものに、マーケティング仕入れ等えを統一化して規模の経済を取り入れ大企業になった。


住宅業界でも多数の会社がフランチャイズに挑戦しているが思ったような効果は発揮されていないのが現状である。

わが社では、NCNというSE工法(木造で構造計算のできる構造)に参加している。ここでは構造とその組立てをできる限りスマートにしシステム化IT化することにより


自由設計でありながら可能な限りの合理化を進めている。又法律面での制約も年々厳しくなる中で自社だけでは対応できない部分をおおいに補ってもらっている。


しかし、注文住宅の場合メインは顧客との対応、設計、デザイン、各種現場の状況への対応と完全に標準化できない部分が多く

NCNとは協力関係という形でバランスが取れている。やはり住宅建築のフランチャイズは難しい。

ミサワホームは営業面を自社で施工面をグループに参加している工務店に割り振るという方法をとっているが、

顧客の多様な要求に完全に答えるまでにはいたっていない。

大手のハウスメーカーも似たり寄ったりと言うところである。結論として住宅業界は整理統合は完全には進むにくい。

多少の統合は行われるが今後も多数乱戦が持続するとおもわれる。


4)吸収合併で利益のでる規模にする


5)業界の動向をすばやくかぎとる 業界が成熟して自然に整理統合される


以上が多数乱戦の業界を整理統合する方法であるここ50年ほどの社会の変化は基本こういった方向に進んできたとういのがよくわかり面白いと思う。

2011年2月2日水曜日

競争の戦略2-9

第一部では、競争戦略の分析手法についてであった。

第二部では業界の環境ごとの競争戦略に関する分析である。

2-9では多数乱戦業界についてである。うちの業界は注文住宅であるのでちょうどこの分野にはいる。

非常に興味深い考察がおおかったので取り上げてみたいと思う。

まずなぜその業界が多数乱戦の業界となるのか。これはその産業の構造によるところが大きい。

   1)参入障壁が少ない

   2)規模の経済が有効に働かない

   3)高い輸送コスト

   4)在庫コストが高く売上げの変動が多い

   5)買い手や供給業者が強すぎて大手でも有利にならない

   6)規模の不経済が致命的 

   7)作業現場に密着して管理監督しなければ成功しない

   8)人手によるサービスの事業

   9)地元との結びつきで事業が成立する場合

  10)多様な市場ニーズ

  11)いちじるしい製品差別化 とりわけイメージによる差別化

  12)撤退障壁

  13)各地域の条例

  14)政府による企業集中の禁止

  15)新規業界

以上の15が業界が多数乱戦になる原因の主なものである。

注文住宅の業界に関して考えると

1)参入障壁の低さ2)規模の経済が有効にはたらかない7)作業現場に密着9)地元密着が有利

10)多様な市場ニーズ11)いちじるしい製品差別化


この6つが当てはまりそうだ。1)参入障壁に関しては、金銭面では比較的低いといえるが、経験が大きな資産と考えると参入障壁は高いともいえる。


長くなりそうなので今回はこの辺で、次回はこの多数乱戦の業界でどのような戦略が有効と本にかかれていいるかについて説明していきたい。

2011年2月1日火曜日

競争の戦略1-5,1-6,1-7

1-5 競争行動

 前回前々回の競争業者分析、マーケットシグナルを道具として競争業者の行動を予測しつつ、市場のなかで

どのような競争行動が行われるかについて分析を加えている。

面白いのはその業界において、他社の行動が互いに予測することでき、それに対しそれぞれが合理的な行動がとれる

そういう業界ほど安定し、

互いの行動が予測できないほど競争が激化する傾向にあるということ。

国家間の争いにも応用できるのではないか?


1-6 買手と供給業者に対する戦略

  買手と供給業者に対しいかに有利な立場に立つかという内容

買手を選択することが可能なので自社の強みを最大限生かせる買手を選択することで有利な立場とすることが可能である。





1-7業界内部の構造分析

 それぞれの業界の戦略ごとの企業をグループ化することで業界内の競争を分析し、それに対しいかに合理的に行動するかという内容である