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2011年7月30日土曜日

もしドラッカーの『マネジメント』をもしどらの分析を通じて考察したら 第八章②

「もしドラ」第八章で引用されている、ドラッカーの「マネジメント」について紹介します。



第八章は物語の最終章、ドラッカーの「マネジメント」に関して具体的に引用されている場所はない。

残念ながらないのである。




仕方ないので、物語について分析し、解説する。


「後輩の成長」


少々無理はあるが、みなみは親友の夕紀の死で、自分自身に自信を失い、野球部員の前から逃げ出してしまう。

その後を追いかけるのが、一年生マネージャーの文乃。

みなみは文乃から「みなみさん逃げちゃダメです」といわれ、連れ戻される。

知らないうちに、育てていたはずの下級生に諭される。人材が育つときこそ組織が強くなるときだ。

なでしこジャパンもそうだった。

実力以上の力をだすとき、今まで引っ張られる立場だった人間が一人前になるときでもある。








「有利さが有利さを呼ぶ」



次郎の調子の良さを知っていた慶一郎は9回二死でまさかのセーフティーバント

相手がミスをして、ツーアウト二塁 一塁が空く

調子のよい 次郎を相手バッテリーは敬遠 

この判断はどうか? ふつう高校野球なら、勝負いやプロ野球でも勝負だろう。なぜならみすみす、逆転のランナーを出してしまうのだから。

長打を仮に打たれたとしてもまだ同点という場面。ましてやツーアウト これがノーアウトならアウトの取りやすいようにベースを埋めるという手もある。


しかしここは物語。すかさず監督は一塁ランナーに足の速い朽木文明を起用する。

この采配も微妙。 普通は二塁ランナーを交代する。2塁ランナーがピッチャーの慶一郎で交代できないなら、同点で延長になることを考えているので、

調子のよい、次郎を変えることも通常はしないだろう。

しかしここは物語。

朽木がリードすることで、相手にプレッシャーがかかる。

祐之助がここで「むかしのみなみのエピソードを思い出し」思い切り空振り。

次の球がヒット。

朽木がホームインして逆転 するというストーリー

勝つときはこういうもの。何かを持っている。有利な状況が次の有利な状況を生み勝利へとつながる。

自分たちの強みで勝負できるとき奇跡が生まれる。







【おまけ】

地デジへの切り替えが思ったよりあっさりと終了した。大騒ぎしたわりにはこれといった事も起こらなかった。




こんなことなら、もっと短い時間で切り替えることも可能だったのではないか?

せっかく、地デジに切り替わったが、テレビの全盛期はすでに過去のもの。

今や、PCやスマートフォン、アイパッドなどに主役の座を奪われつつある。

常識的に考えても。

インフラはネット中心に整備する方が合理的だし、利用者にとっては低額でたくさんのサービスを受けることができる。

ネットなら遠くの国のテレビ放送もみることができるわけだし、地デジが生き残るとは考えにくい。

ニコニコ生放送などの、隙間を狙った放送も増えてくるだろうし、数年すれば映像の質も番組の質も大幅によくなることだろう。

皆が、同じ番組を見て、共通の話題がたくさんあった過去が懐かしい。

2011年7月29日金曜日

もしドラッカーの『マネジメント』をもしどらの分析を通じて考察したら 第八章①

「もしドラ」第八章 のあらすじを紹介します。


「夕紀が息を引き取る」


電話の内容は夕紀の様態が急変したというしらせだった。

野球部員全員が病院にかけつけた。

しかし夕紀にはもう意識がなかった。




「何もかもいやになったみなみは逃げた」


みなみと次郎だけが残った。

夕紀が息を引き取ったのは翌朝の6時だった。


決勝戦前に病院の前で集合した。

「すべては無駄だった」「私は本当は野球が嫌いなんだ、皆をだましてたんだ」

それに対しキャプテンの二階が言った「みんな知ってたんだ」
実は、お見舞いの際に夕紀からみな、みなみの本心を聞いて知っていたのだ。

みなみが駆け出した。そのあとを一年生マネージャーの文代が追いかけた




「決勝戦が始まった」


野球部員は決勝戦のために試合会場へ向かった。

決勝戦は白熱した展開になった。中盤5回まで0対0で試合は均衡していた。

6回7回と程高は連続して点数を取られ、0対4となり なお二死満塁のピンチを迎えていた

そこへキャプテンの二階が、タイムをかけ

「みなみと文代が試合会場に到着したことを告げた」

7回裏 次郎のスリーランで1点差に追いついた


そのまま最終回

九回裏程高の攻撃
簡単にツーアウトを取られた。
















四番、星出は、つなぐことを考え セーフティーバント そのことが相手のミスを誘い2塁まで進んだ。

次のバッターは今日調子のいい 次郎、相手チームは、次郎との勝負を避け、フォアボールで歩かせる。

次のバッターは6番のショート祐之助、ここで監督の加地が動いた。「ピンチランナー 朽木文明」

一塁の次郎と交代させた。 朽木が塁に出ると、いつも通り「イチニーサン」の唱和がスタンドから起こった。

相手チームに予想通りプレッシャーがかかった。
一球目 祐之助は大振り

それを見た次郎が「ああダメだあれじゃー」 どこかで聞いたことのある言葉だった。

その瞬間 鋭い金属音とともに右方向へライナーが 右中間を破っていった。

一塁ランナーの朽木は3塁コーチが手をまわしているのを確認して3塁を回り一気にホームへ倒れこむようにホームイン

甲子園への出場を決めた。


一年生マネージャーの文乃が みなみに抱き着いて言った「みなみさんやっぱり逃げなくてよかったですね。」   「みなみさん。逃げてはダメです。逃げてはダメです。」

みなみは激しく泣き出した 文乃と一緒に泣きじゃくった。



「甲子園で」


甲子園で開会式直前 テレビ局が入場直前の選手にインタビューしていた。

程高キャプテン二階は 「甲子園ではどんな野球がしたいですか?」との問いに

「あなたはどんな野球をしてもらいたいですか?」

「僕たちは顧客からスタートしたいのです。顧客が求めているものから野球をスタートしたいのです。」

そういってみなみの方をみてにやりと笑った。








【おまけ】


任天堂の業績が思わしくないらしい。ほんの数年前まであれほど調子のよかった会社が、時代の変化についていくことができなかった。

ゲーム業界の中心がゲーム専用機から、携帯やスマートフォン、PCへと移り、ソーシャルゲームの時代へとなったのだ。





驚くほどの時代の変化、今、中心となっている会社もこのスピードの中ではどうなるか分からないという

象徴的な話だ。

マイクロソフトが全盛を誇った時代も終わり、今やグーグルの黄金時代、しかしそのグーグルの牙城すら崩してしまう新しい勢力が出てくるのも時間の問題なのだろう。

マイクロソフトが携帯電話の業界にウインドウズOSを使って新規に参入したが、どのくらい戦えるだろうか?


確かに、エクセルに慣れている自分たちの世代としては、エクセルがクラウドで使えることは本当に便利だと思うが、

それだけでどのくらい戦えるか。

アップルは携帯音楽プレーヤーのアイポッドを武器として戦ってくると思うが、これだけいろんなことが簡単にスマートフォンでできるようになると アイポッドの地位すら数年で意味がなくなるかもしれない。

事実、クラウドからのダウンロードで、音楽も映像も定額で聞き放題というサービスも始まりつつある。

どう展開するのか楽しみだ これだけ状況の変化が速いとスポーツ観戦のようだ。

2011年7月28日木曜日

もしドラッカーの『マネジメント』をもしどらの分析を通じて考察したら 第七章③

「もしドラ」第七章のドラッカーの「マネジメント」引用部分に関して考察します。






組織構造は、あらゆる人間が
自らに与えられた仕事を容易にできるようになっていなければならない。

仕事は常に具体的かつ個別的でなければならない。

誰もが理解できるのは、明確に定義できる仕事、何をすべきかが自ら明らかな仕事だけである。



同時に組織構造は、共同の仕事、すなわち組織全体の仕事を理解できるようになっていなければならない。

自らの仕事が組織全体のどこに位置し、逆に全体の仕事が自らの仕事。

貢献努力にとって何を意味しているのかを理解できるようになっていなければならない。



組織構造が組織内のコミュイニケーションの障害になってはならない。助けるものでなければならないい。



仕事を組織する方法

1)仕事は段階別に組織できる。

2)仕事尾は技能別に組織できる

3)仕事自体は動かさず、異なる技能や道具を持った人が一つのチームとして働く




「はたして、成果だけが全てなのか。

技能やそれ自体の能力に、満足感を感じること生きがいを感じることは、成果の一部ではないのかということである。

永続的に事業を展開しようと考えると、ドラッカーの考えは否定しがたい。

顧客中心に考えその満足を充足するための成果を中心に考えてこそ、企業は永続的に成長し、存在を許されるのだろう。



自己満足は、一時的には可能だが、その結果としての成果を伴っていなければ、存在する事ができないということだ。」






天才をあてにするな。

組織の目的は凡人をして非凡なことを行わせることにある。

天才に頼ることはできない。

天才は、まれである。

あてにできない。凡人から強みを引出す、他の者の助けとすることが出来るか否かが、組織の良否を決定する。

同時に、組織の役目は人の弱みを無意味にすることである。

要するに、組織の良否はそこに成果中心の精神があるか否かによって決まる。



①組織の焦点は成果に合わせなければならない。



②組織の焦点は問題でなく機会に合わせなければならない。



③配置昇進、昇給降級解雇など、人事に関わる意思決定は、組織の信条と価値観にそって行わなければならない。これらの決定こそ真の管理手段となる。



④これらの人事に関わる決定は、真摯さこそ唯一絶対の条件であり、すでに身に着けていなければならない資質であることをあきらかにするものでなければならない。




「組織は一人ひとりでは凡人でしかない人間が、有機的に組み合わさることで、成果を生み出すために存在する。

いかに効果的に成果を生み出すかということこそが、組織の良し悪しを決めるのだとうことか。

そのため、意思決定ですら、成果を中心に考えるべきだということだ。

誰が判断するのが最も成果に直結するかは、時によっては、現場であり、ときによってはトップである。その意思決定の仕組みがうまく働かないと障害になる。」



「ドラッカーの考えを現実に実行するためには、各人の覚悟が必要になる」







【おまけ】


成果を効果的に測定する方法はないものか? 企業の成長や改善が最終的には財務資料にあらわれるとはいえ、それは、部分的なものに過ぎない。



企業のプラス面もマイナス面も、数字に表れた時点では遅すぎる場合がある。

何かいい方法はないものか?

具体的には

1) アンケート

2)モニター制度

3)自己目標管理


もし、企業が正しい方向に進んでいることをはっきりと確認できる方法があればそれだけでかなりの部分は解決できるとおもうが。

いくらドラッカーを読んでもその辺の答えは具体的には出てこない。