随分と分厚い本であったが、現代のマーケティングに関して体系的に理解するには非常によくできている本だったと思う。
最終回はホリスティックマーケテイングという聞きなれない言葉である。もともとは医療用語のようで『総合的』 というような意味らしい。
マーケティングの世界では、各方面のマーケティングのバランスを取るというような意味だと理解した。
2000年代に入り、ITバブルで各企業が株価を争う時代があった。
しかし、どうも『株価の最大化をねらう企業方針』が必ずしも企業を測る尺度として十分に機能していないのではないかとうことがわかってきた。
そこで、企業が長期的に発展するためには、各方面
1)インターナルマーケティング(社内へのマーケティング マーケティング部門、経営幹部、その他の部門)
2)統合型マーケティング(顧客とのコミュニケーション、製品及びサービス、流通)
3)リレーショナルシップマーケティング(顧客、流通、その事業に関わる人すべての関係性)
4)社会的責任マーケティング(倫理、環境、法律、コミュニティ)
の4つの方面のマーケティングを統合すべきなのが、ホリスティックマーケティングといわれるものである。
誰かを犠牲にして、利益を最大化したり、社会的に問題のある事業をしたり取引先との人間関係が険悪であったり、社内の人の意識が引くかったり
そういったことのないようにそれぞれの部門間のバランスをとることが今後の企業の長期的発展に求められることなのだろう。
『おまけ』
マーケティングとかマーケッターといった言葉がどういいう意味なのか、意味があまりわからない。がなぜか「かっこいい」イメージのある言葉だというところから興味をもって本を読み始めたが
読み終わって今改めて「マーケィングって何?」と聞かれたら自分の言葉ではなんと答えればいいのだろうか。
「いろんな意味でよい方向にいろんなアイデアを活用して進むための活動」
「作戦をたて、その作戦を指導すること?」
「いろんなことを上手くやっていくこと?」
ここまできてまだいい言葉が浮かんでこない。
本を読む前はマーケティングといのは「製品を販売するためのアイデアや作戦を練ること」
と考えていたが、本の中でのマーケティングは製品などに限定せずあらゆる分野で「うまくやる」ための活動すべてに当てはまることがわかったことは確かだ。
そんなこといったらみんな普段から、会社で、生活の面でやっているんじゃないかと思ってしまう。
「工夫して生きること」すべてではないかと思ってしまう。
しかし、この「上手く工夫する」ということを改めて「整理された知識」として読んでいくと気づかされることは多かった。体系的に理解したい人にとってはお勧めの本である。
次回からは、無謀にも財務関係の本「ファナンシャルマネジメント」に挑戦しようと思っています。
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