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2011年3月31日木曜日

ファイナンシャルマネジメント1章 問題8

「問題」

以下は最近人気のあるレストランチェーンのサムンエラズチキンデライトの財務データの抜粋である。
                 1999年  2000年
    純売上高        104    156
    売上原価         60     82
    減価償却費       20     24
    当期純利益       10     16
    棚卸資産        12     10
    売掛金          20     30
    買掛金          12     18
    純固定資産      160     168


1)2000年にサムンエライズ社が売上高から回収した現金はいくらか?
2)2000年の製造原価はいくらか?
3)2000年には資産の売却も廃棄もおこなっていないと仮定すると、この年の設備投資はいくらか

【自分の回答】

1)売上から回収した現金は 純売上高-売上原価-売掛金の増加+買掛金の増加であるので

                  156-82-(30-20)+(18-12)=70 

2)製造原価は売上原価+減価償却費と考えられるので、

                  82+24=106

3)設備投資は純固定資産の増加と考えられるので

                 168-160=8

【本の回答】

1)サムンエライズ社の2000年の売上高は1億5600万ドルであったが、売掛金が1000万ドル増加したので、同社は現金を1億4600万ドルしか受け取っていない(ここでは貸倒引当金の増減は無視する)。これを式で表すと次のようになる。

売掛金期末残高=売掛金機首残高+信用売上高-売掛金の回収額

売掛金の回収額=信用売上高-売掛金の増減額

1億4600万ドル=1億5600万ドル-1000万ドル

2)2000年に同社は売上原価8200万ドル分の商品を販売したしかし商品棚卸高が200万ドル減少しているので、同社は8000万ドルの商品を生産したことになる。

計算式は次のようになる。

棚卸資産期末残高=棚卸資産機首残高+製造原価-売上原価


製造原価=売上原価-棚卸資産の増減額
8000万ドル=8200万ドル-200万ドル

3)減価償却により純固定資産が2400万ドル減少するが、純固定資産は800万ドル増加している。
したがって、設備投資は3200万ドルであったはずである。(固定資産の減損は考慮しない)

純固定資産期末残高=純固定資産期首残高+設備投資-減価償却費

設備投資=純固定資産の増加額+減価償却費

3200万ドル=800万ドル+2400万ドル


【次回の問題】

以下のデータを用いてDTV社の2000年のキャッシュフロー計算書の営業活動による純キャッシュフローを推定しなさい


純売上高             300     400
売上原価            160      200
売上純利益           140     200
減価償却費            30      40
販売費及び一般管理費     20      20
税引前当期純利益       60      140
法人税(税率40%)       36       66
税引後当期純利益       54       84

現預金             100       50
売掛金              50       100
棚卸資産            60        40
未払法人税          100       120
未払賃金            60        30
買掛金              30       40

【おまけ】

昨日の東京電力は、ストップ安だった。今日はどうなるか?会長の会見からすれば、事故の賠償に関しては、全面的に国の援助を仰ぐようであるが、

この場合株価はいくらまで下がるのか。一部では、国有化という話もあるがどうなるか。

事故のほうは、収束まで長期化することが明らかになった。影響が最小限に抑えられることを願うばかりである。

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