【問題】
1)金融会社とハイテク企業のどちらが、負債比率が高いと考えられるか?それはなぜか?
2)電力会社と木材卸会社のどちらが、売上高当期純利益が高いと考えられるか?またそれはなぜか?
3)フラットブッシュ造船所(典型的な造船会社)とアドバンストサイエンティフィックデバイス社(IT関連企業)のどちらがPERが高いと考えられるか?それはなぜか?
4)貴金属店と食料品店のどちらが高い流動比率を持つと考えられるか?またそれはなぜか?
【自分の解答】
1)負債比率が高いのは金融会社と考えられる。理由としては金融会社の方がハイテク企業に比べ収益的に安定しているからである。
そのため、負債比率を上げても十分にリスクに対し対応できるので、借り入れをして適正な規模を維持することが望まれる。
2)木材卸会社ののうが売上高当期純利益が高いと考えられる。木材卸企業のほうがリスクが高く競争も激しいので一定の利益率を出さないと経営が難しいからである。
一方電力企業の場合安定した利益が確保されることと公共性が高いこと、売上が大きいことを考えても利益率を低く抑えても十分に経営が成り立つと考えられる。
3)IT関連企業のアドバンストサイエンティフィック社の方がPERが高いと考えられる。
造船業と比べ、IT企業の方が成長の可能性が高くその分が株価に反映されるからである。
4)高い流動比率を持つのは、貴金属店のほうである。貴金属店の場合その日に取り引きされる売上に比して多くの在庫を持つ必要があるので
当然資産に対する商品もしくは棚卸資産の比率が高くなるので流動比率を高くする必要があるからである。
【本の解答】
1)その資産の性質、そして銀行の場合には預金保険により妥当な利益で多くの借り入れを行うことができるので、金融機関の負債比率は高いはずである。ハイテク企業は、利益が不安定であるため、信用力が低い。
2)電力会社の生産物のほうが木材卸会社の生産物より付加価値が多きので、高い価格をつけることができる。したがって電力会社ののうが高い売上高当期利益率になるはずである。
3)アドバンテストサイエンティフィック社のほうに大きな成長が見込まれるとすると、そのPERは高くなると考えられる。PERは、将来の成長見込みに大きく左右される。
4)貴金属店の流動比率が高くなるはずである。貴金属店は通常、多くの高価な陳列品の在庫を持たねばならず、また割賦販売をすることも多い。一方、食料品店は、通常、現金販売である。
【次回の問題】
あなたの会社は非常に将来有望なあるインタネット企業の買収を検討している。
一人の経営幹部が、そのインタ-ネット企業は現在損失を出しているので買収すると自社のROEを下げるとして、買収に反対している。
1)ROEが下がると考えている経営幹部は正しいか?
2)この意思決定においてROEの変化はどのくらい重要性を持つと考えるべきか?
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