【問題】
前問に引き続き、トイズ4キッズ社に関する設問である。
同社の生産担当マネージャーは、季節変動に合わせて玩具を生産するのは非効率的であると長年主張している。
彼女は年間を通して平準化生産を行うことにし、後半の2四半期におけるピークの需要を満たせるように、
最初の2四半期に在庫を積み上げるべきであると考えている、
平準化生産に移行することによって、同社の売上原価比70%から65%に落とすことができると、彼女は考えている。
1)平準化生産を行う場合の予測財務諸表を作成しなさい。
予測するにあたり、四半期ごとの買掛金は2000年度の平均四半期売上高の10%と仮定する。
四半期ごとの在庫を見積もるには、以下の二つの計算式を用いなさい
期末棚卸資産=期首棚卸資産+四半期の製造原価-四半期売上原価
四半期の製造原価=年間売上原価の1/4
2)季節生産から平準化生産に移行することにより、年間の利益にどのような影響を及ぼすか?
3)この移行は、同社の期末棚卸資産にどのような影響を及ぼすか?
また外部資金調達必要額に対してはどうか?
【自分の解答】
1)
2)税引き前で442から866 税引き後で253から520に改善する
3)期末棚卸資産は変化しない
外部資金調達額は 一期 206 二期 1712 三期 1743増加 四期で 101減少
4)利益が増加するので、当然借入は可能と考えられる。在庫の陳腐化リスクに関しては業界により異なる、市場の変化の激しい業界では当然懸念材料となるが、市場の動向、需要が安定して計算で生きる業界では懸念材料にはならない!!
【本の解答】
1)買掛金は222で一定となる 株主資本の計算式が違う
2)年間の利益は25万4000ドルから52万ドルへと倍以上増加した。
3)平準化生産に行こうすることにより、期末棚卸資産は増し半期50万ドルから、一番多い第2四半期で294万6000ドルにまで上昇した。外部資金調達必要額は季節生産での92万1000ドルから2倍以上に跳ね上がり、225万6000ドルとなった。
4)トイズ4キッズ社はおそらく必要な資金を借り入れることができるだろうが、
その意思決定は明白でない
。最大の借入需要は第3四半期の230万ドルである。
その時点での借入の担保となるものとしては、240万ドルの売掛金と230万ドルの棚卸資産がある。
売掛金は上質の担保であるが、棚卸資産はそうではない。
玩具事業は非常に流行に左右されるため、
製品在庫の買手をみつけられるという保証はない。貸手の観点からすると、この状況は第2四半期にさらに大きな問題となる。
必要な借入額は150万ドルに過ぎないが、売掛金が少なすぎるのである。
つまり、第2四半期には290万ドルの投機的な棚卸資産が主要な担保となる。
平準化生産に移行することによって年間の利益は大幅に増加するが、その反面、借入金のニーズはますます増大し、同社は深刻な陳腐化リスクを抱え込むことになる。
どちらを選択するかは決して容易な事ではない。
【次回の問題】
次回からついに4章に突入
次の説明の正誤を述べよ。
1)企業の持続可能な成長率とは、新株を発行ぜずに達成できる最大の売上高成長率である。
2)企業が多額の損失を計上している際には、株式市場からいつでも新しい資金を調達することができる
3)自社株買いによって通常EPSは増大する。
4)企業が自社の株式を買い戻すのは、株価が過小評価されていると経営者が考えているからである。
5)急速に成長している企業だけが成長の管理に関する問題を抱えている。
6)成長を加速することにより株価も上昇する。
【おまけ】
堀江貴文氏の実刑が確定した。はたしてこれをどう考えるべきなのか?
前々より、自分はライブドアに関する、特捜部の捜査は必要なかったのではないかと考えている。
何故なら、証券取引法は投資家を守ることであり、特捜部が突然ライブドアに家宅捜索を行い、株を取引不能状態に陥らせたのは、
証券取引業法の投資家を守るという観点において、問題があるからである。
ライブドアの株価は市場が決めることであり、堀江氏が無理に株価を押し上げていたのなら、株価はおそらく適正価格まで、自然に落ち着いていくことが予想される。
投資家を守るなら、投資家がライブドアの株式を売却するだけの時間を確保すべきではないか?
証券取引法の目的を無視して、特捜部が自分達の手柄を上げようとする姿勢には賛成できない。
又、実刑2年6ヶ月は堀江氏が実際にやったこと(法律ギリギリのところでできるだけ株価を上げようとした努力)と比較した場合あまりに厳しい判決としか言いようがない。
この判決には法律違反以上のものが含まれているのだろう
「最後まで、無罪を主張したこと」 「司法当局に対し挑戦的な姿勢を示したこと」などに対する制裁があるに違いない。
本当にこれでいいのだろうか?
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