第六章 みなみはイノベーションに取組んだ
夕紀のお見舞いに偶然、柏木次郎と一緒に行くことになった。
帰り道、柏木はみなみをバッティングセンターに誘う 子供のころを思い出した
柏木とみなみは昔一緒に野球をしていた。
みなみは野球少女だったみなみは本気で「プロ野球選手」を目指していた
6年生になり、女性である自分は「プロ野球選手」になれないことに気付いた
そのことが原因で野球が嫌いになったのだ。
その時彼女をなぐさめてくれたのが
夕紀で、みなみは彼女のことは「何があっても助けよう」と思っていた
野球部のマネージャーを夕紀が具合が悪くなってから引き受けたのはそれが原因だった。
「野球部を甲子園に連れて行くこと」それが夕紀への恩返しだった
バッティングセンターの帰り道 柏木次郎がぽつりと言った
「お前のやっていることは大したものだよ・・・」
「二階正義がマネジメントのチームに加わる」
正義は次々とアイデアを出していった。
「他の部との合同練習」
陸上部に走り方の指導
柔道部員と下半身の鍛錬
家庭科部の試食役
吹奏楽部に新しい応援歌のアレンジ
「社会問題に対する貢献」
少年野球チームに野球の指導
近くの私立大学の強豪野球部に後援会の依頼
みなみは正義のアイデアによしあしを付けなかった
それも「マネジメント」からの影響だった
チーム型の「トップマネジメント」を確立したいという狙いもあった
新学期スタート
いくつかの変化
「最適規模」
新入部員が大量に入ってきた。
みなみは野球部が大きくなりすぎることは問題であると考え「マネジメント」をヒントに
最適な規模にすることを考えた。
大きくなる問題点
1)補欠選手がふえること
2)他の部の部員が減ってしまう
困難な作業だったが、規模の縮小に成功した。
「自己管理目標」
夕紀と夏の大会の前にもう一回お見舞い面談をすること
各人の目標をもう一度確認した
「集中のポイント」
ストライクとボールを見極める
守備のポイントはエラーを恐れない
前進守備をさせ、前向きな気持ちで守備をする
ピッチャーには打たせて取ることの練習
浅野慶一郎は足腰の鍛錬のため来る日も来る日も同じ道を走った
「リサーチ」
女性マネージャーはリサーチチームを編成し「他校」のデータを収集することにした。
この仕事で問題児だった子が力を発揮した。
夏の大会まで一か月
「社会への貢献が成果を出し始める」
指導していた少年野球チームの優勝
講演会に来てくれていた大学のチームが合同練習に誘ってくれた
他の部活も野球部を中心に盛り上がりを見せ始め、学校全体が活気づいた
「新キャプテン二階正義」
キャプテンの職務を負担に思っていた星出からキャプテンを
これまで縁の下で力を発揮した「二階正義」に変更した
部員達から拍手が沸き起こった
みなみは「このチームは甲子園に行く」と確信した。
【おまけ】
昨日、講演を聞きに行った、早稲田大学の元ラグビー部キャプテン
現 防衛大学のラグビー部監督の方のお話だった。
驚いたことは、その方がよく人の名前を憶えているということだった。
とにかく誰の話を聞いてもよく知っている。それもフルネーム
人からの信頼はそんなところから生まれるのかもしれないと思った。
自分は人の名前を覚えるのが苦手だが、見習いたいと思う。
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